不動産売却はどこがいい？判断基準やランキング、コツも解説|不動産買取応援隊

「不動産を売却したいけれど、不動産会社はどこがいいの……？」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。不動産会社選びは、不動産売却を成功させるための重要なフェーズです。しかし不動産売却を扱う会社は数多くあるため、どこがいいか選べずに迷ってしまうケースも少なくありません。

そこで本記事では不動産会社を選ぶ判断基準や、不動産売買の実績ランキングを紹介。また大手・中小どちらの不動産会社を選ぶべきかのヒントや、売却のコツも解説しますのでぜひ最後までご覧ください。

不動産売却はどこがいいかの判断基準5つ

不動産売却はどこがいいかの判断基準として次の5つを紹介します。

物件のある地域に精通
類似物件の売却実績が豊富
査定額の根拠
提案内容への納得感
担当者の接客態度

①物件のある地域に精通

1つ目は物件のある地域に精通しているかどうかです。物件は地域によってトレンドやニーズが異なる特徴があります。そのため物件のある地域に詳しい会社ほど、地元ならではの事情を考慮したうえで正確な査定価格を出してくれる可能性が高くなります。また買主のニーズを反映した、効果の高い売り出し方を考えてくれるケースも多くなるでしょう。

とくに「買取」を扱う不動産会社はその地域の知見がない会社ほど、買取価格が安くなる傾向にあると言われています。なぜなら買取価格の判断を誤ると、赤字になってしまう恐れがあるためです。なるべく高値で買い取ってもらうためにも、物件のある地域での実績が豊富な不動産会社を選ぶようにしましょう。

②類似物件の売却実績が豊富

2つ目は類似物件の売却実績が豊富であるかどうかです。不動産会社にはそれぞれ得意分野があるため、実績を見ることで類似物件の売却に関する知見があるかどうかを判断できるようになります。

たとえば不動産が戸建て・マンション・土地のどれなのかによっても、不動産会社ごとの実績が大きく変わってきます。そのほか築年数や間取り、面積などの条件においても、類似物件の売却実績が豊富であるかを確認しておくのがおすすめです。すでに実績があれば同様の方法で売却してくれる可能性が高いので、希望通りの取引ができるかどうかを把握できるためです。

また物件自体の状態だけでなく、必要に応じて住宅ローンや離婚、相続時の売却など、自身の状況に合った売却実績が豊富であるかも確認しておきましょう。

③査定額の根拠

3つ目は査定額の根拠が示されているかどうかです。査定額は不動産会社の判断によって大きく変わる可能性があるため、根拠をきちんと確認することで信頼できる会社であるかを判断しましょう。

不動産会社のなかには契約してもらいたいがために、他社と比べて高額な査定結果を出すケースがあります。また逆に「早く売却したい」という売主の足元を見て、低額な査定結果を出すケースも。そのため根拠をきちんと出してくれるかどうかは大切なポイントとなります。

複数の査定結果を比較することで、根拠が薄い不動産会社を見つけやすくなります。適当な根拠が書かれている場合は親身に対応してくれない可能性もあるため、検討の際は注意しましょう。

④提案内容への納得感

4つ目は納得のできる提案内容であるかどうかです。不動産会社に実際に相談することで、担当者からの提案が納得のできる内容であるか確認しましょう。

正確に判断するためにも提案内容に不明点があればすぐに質問し、提案内容を明確に理解できるようにしましょう。とくに不動産の売却は法律用語も絡んでくるため、「わかったつもり」程度の理解だと後でトラブルになる可能性もあります。その際顧客の理解度に応じてわかりやすい説明をしてくれるかどうかも、判断ポイントの一つとなります。

また良いことばかりを説明する不動産会社にも気を付けましょう。提案内容の説明を受ける際は疑問を持ちながら聞くことを意識し、デメリットやリスクがきちんと考慮されているかも確認しましょう。

⑤担当者の接客態度

5つ目は担当者の接客態度です。担当者の雰囲気や人柄、熱意、対応のスムーズさなどを見て、信頼できる人かどうかを判断しましょう。

なお担当者は不動産会社に相談すれば変えてもらえるケースが多いですが、新しい担当者になればかならずしも不満が解消できるとは限りません。売却後に後悔しないためにも、「この人になら任せられる！」と思える担当者のいる不動産会社にサポートしてもらいましょう。

不動産売買（仲介）の実績ランキングトップ3

ここでは不動産売買（仲介）の実績ランキングトップ3を紹介します。なおランキングは公益財団法人不動産流通推進センターの「2023 不動産業統計集」を参考に、各社の取扱高を基準として表記しています。

三井不動産リアルティグループ
東急リバブル
住友不動産販売

①三井不動産リアルティグループ

▲出典：三井のリハウス

第1位は三井不動産リアルティグループ（三井のリハウス）です。CMでも有名な「三井のリハウス」は、三井不動産リアルティ株式会社における個人向け不動産仲介サービスのブランド名となります。

三井のリハウスは「全国売買仲介取扱件数37年連続No.1」という実績を誇り、不動産業界において圧倒的な地位を確立。全国に290以上の店舗があるため、幅広いエリアをカバーしているのも特徴です。

「360°サポート」というサービスを利用すれば、売主・買主ともに取引前から引渡し後まで手厚くサポートしてもらえるのも魅力の一つ。たとえば「無償での設備・建物の調査」や「引渡し後の一定期間、条件付きで設備・建物の補修費用を三井のリハウスが負担」など、顧客に寄り添ったサポートが提供されています。

②東急リバブル

▲出典：東急リバブル

第2位は東急リバブルです。東急リバブルは、東急不動産ホールディングスグループに属しています。

店舗数はトップ3のなかでは少ないものの、全国に200以上ありカバー範囲が年々拡大。大手不動産業界ではじめて「お客様の声」をHPへ公開するなど、顧客向けの施策をいち早く取り入れている会社です。

顧客のニーズに対応した手厚いサービスが特徴で、たとえば「リバブルあんしん仲介保証」では建物保証や住宅設備保証などが無料で受けられます。また「売却保証システム」では不動産を一定期間で売却できなかった場合に、あらかじめ約束した価格で東急リバブルが買い取るサービスを提供しています。

③住友不動産販売

▲出典：すみふの仲介ステップ

第3位は住友不動産販売（すみふの仲介ステップ）です。住友不動産販売は「すみふの仲介ステップ」のブランド名で知られており、第2位の東急リバブルとは毎年激戦を繰り広げています。

すみふの仲介ステップは関西圏にとくに強い特徴があり、関西圏においては第1位の三井のリハウスに勝る実績を誇ります。店舗数は全国に230以上あり、主要都市をカバー。

すみふの仲介ステップではマンツーマンの営業体制が敷かれており、問い合わせから引渡し、アフターフォローまで1人の営業が担当するのが特徴です。また「ステップオークション」という買取業者への一括紹介サービスを利用することで、スピーディーな売却を目指せるのも魅力の一つとなります

不動産売買（買取）実績ランキングトップ3

ここでは不動産売買（買取）の実績ランキングトップ3を紹介します。なおランキングはリフォーム産業新聞の「買取再販年間販売戸数ランキング2023」を参考にしています。

カチタス
リプライス
レジデンシャル不動産

①カチタス

▲出典：カチタス

第1位は年間販売戸数が5209戸のカチタスです。マンション販売戸数が366戸、戸建て販売戸数が4843戸であり、戸建てに強い不動産会社となります。

全国に100店舗以上の拠点があり、それぞれの地域に根ざした担当者が親身になって対応してくれるのが特徴です。家財道具が片付いていない古い家であっても売却の相談ができるなど、豊富な実績をもとに顧客に寄り添った柔軟な対応が可能なのも魅力の一つです。

②リプライス

▲出典：リプライス

第2位は年間販売戸数が1718戸のリプライスです。リプライスはカチタスのグループ会社で、ニトリホールディングスとの資本提携も行っています。マンション販売戸数は470、戸建て販売戸数は1248となり、カチタスと同様に戸建てがメインです。

店舗数は多くないものの全国各地に拠点があるため、地方であっても相談できる可能性があるのが特徴です。またリフォームの技術力が高いため、築年数が古い物件や不具合のある物件でも買取に応じてくれるケースも。査定結果を出すスピードも速いため、すぐに不動産を売却したい人は候補に入れてみてはいかがでしょうか。

③レジデンシャル不動産

▲出典：レジデンシャル不動産

第3位は年間販売戸数が1673戸のレジデンシャル不動産です。マンション販売戸数は1673戸、戸建て販売戸数は0戸となっており、マンション販売戸数に関しては第1位の実績となります。

各都市の中心エリアではなくその周辺部に注力することで、競合他社をあえて避ける戦略を取っているのが特徴です。そのぶん地域貢献活動に注力するなど地域密着の体制を取っており、地元の知見が豊富な担当者に対応してもらえます。

レジデンシャル不動産はアフターサービス専門の部署を設けておりアフターフォローが充実。売却時の相談にも丁寧に対応してくれるため、不動産売却がはじめてであっても安心して任せられる会社と言えるでしょう。

不動産会社は大手と中小どちらがいいか

不動産会社を選ぶ時に、「大手と中小どちらがいいのだろう……？」と気になる方は多いのではないでしょうか。大手と中小はそれぞれメリットとデメリットがあるため、最初からしぼらないのがおすすめです。ここではその理由を説明するために、次の3つについて解説します。

大手不動産会社の特徴
中小不動産会社の特徴
大手か中小かで最初からしぼらないのがおすすめ

大手不動産会社の特徴

大手不動産会社はハウスクリーニングや設備の修繕など、独自のサービスが充実している傾向にあります。また広告宣伝力の高さや、ブランド名から得られる安心感もメリットとなるでしょう。

一方でデメリットとしては地方エリアの情報が少ないケースが多いことや、中小と比べて囲い込みのリスクが高いことです。囲い込みとは売主と買主の双方から仲介手数料をもらうために、売主の合意なく売却物件を自社で囲い込み他社と契約させないようにする行為を指します。売主にとっては売却時期の遅れや価格の低下などの不利益をこうむる可能性があるため、囲い込みには注意が必要です。

大手不動産会社は、都市部や人気エリアなど需要の高い地域の物件を売却する場合にとくにおすすめです。広告宣伝力の高さから幅広い人にアプローチできるため、買主をスムーズに見つけやすくなるでしょう。

中小不動産会社の特徴

中小不動産会社は地域に精通していることや、地元に根付いた独自のネットワークを持っているケースが多いことがメリットとして挙げられます。また担当者の裁量が大きく、顧客1人1人に合わせて柔軟に対応してくれる可能性が高いのも特徴です。

一方で広告宣伝力に乏しくアプローチ範囲が狭くなることや、検査や補償などのサービスがないケースがあるのがデメリットとなります。もちろんサポートが充実している不動産会社もあるため、中小不動産会社を選ぶ時にはよく確認しましょう。

中小不動産会社は、地方エリアの不動産を売却したい人にとくにおすすめです。地域の事情を踏まえた効果的な売却方法を検討してくれる可能性が高いため、より良い条件で売却しやすくなるでしょう。

大手か中小かで最初からしぼらないのがおすすめ

大手・中小不動産会社それぞれにメリット・デメリットがあることがわかりました。ここまでの説明で、「大手（中小）不動産会社にしよう！」と心が決まった方はそれにしたがってもいいのですが、少しでも迷っているのであれば最初から大手・中小でしぼらずに進めるのがおすすめです。

不動産売却時の査定依頼は複数社に行うのが基本となります。そのため大手・中小の両方の不動産会社に依頼し実際のやり取りから判断した方が、より良い選択ができる可能性が高くなるでしょう。また本記事で示した大手・中小不動産会社の特徴は、あくまで「傾向」でしかありません。会社や担当者によって特徴は変わるため、自分の目で見て判断することをおすすめします。

不動産売却のコツ4つ

本記事を読んで不動産会社の選び方がわかった方は、次に不動産売却のコツを把握して取引をスムーズに進められるようにしましょう。

ここでは不動産売却のコツとして、次の4つを紹介します。

事前に不動産売却の流れを把握
事前に不動産の相場を調査
複数社への査定依頼
不動産一括査定でのトラブルに注意

①事前に不動産売却の流れを把握

事前に不動産売却の流れを把握しておきましょう。流れを把握することで自分が取るべき行動の全体像を知れるため、事前準備ができることで取引を効率的に進められるようになります。また不動産会社との相談で確認すべきことも見えてくるため、トラブルの防止にもつながる効果も。

不動産売却の流れは以下の記事で詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

関連記事：不動産売却の流れとは？必要な書類や費用・税金、注意点も解説

②事前に不動産の相場を調査

事前に不動産の相場を調査しておきましょう。不動産会社に査定依頼する前に自身で相場を把握しておくことで、査定結果が妥当かどうかをある程度判断できるようになります。

不動産の相場を調査するには、以下2つのサイトが参考になります。類似条件の不動産を検索して、過去の成約価格を確認してみてください。

レインズマーケットインフォメーション	国土交通大臣指定の不動産流通機構が保有する不動産の成約価格などの取引情報を閲覧できるサイト。土地の取引情報は対象外。
不動産総合情報システム	国土交通省が提供する、不動産の取引価格などを閲覧できるサイト。

③複数社への査定依頼

査定依頼はかならず複数社へ行うようにしましょう。複数社へ査定依頼を出すことで査定額を比較できるようになるため、自身に不利な条件での契約を防ぐ効果があります。また査定の根拠を比較することで、その不動産会社が信頼できるかどうか判断しやすくなります。

ただし多くの不動産会社へ査定依頼すると、そのぶん営業電話などの勧誘が来るリスクも。そのためまずは匿名査定サービスなどを使い、不動産会社の候補をしぼることも検討しましょう。

④不動産一括査定でのトラブルに注意

複数社へ査定依頼をする際に、不動産一括査定を利用しようと考えている方は多いのではないでしょうか。不動産一括査定とは必要情報を一度入力するだけで、複数の不動産会社へ査定依頼できるサービスです。非常に便利なサービスではあるものの注意すべきこともあるため、ここでおさえておきましょう。

一般的な不動産一括査定では不動産会社が査定するたびに、サービス提供者へ手数料を支払う仕組みになっています。そのため不動産会社は何とか契約につなげようと、しつこく営業電話をする傾向があるとされています。

また複数社に査定依頼しているのが明白なため、自社を良く見せるために高い査定額を出すケースも。そのため提示された査定額では売却できずに、結局売却価格が安くなってしまうことがあります。査定額は基本的に「3か月程度で売却可能な予想価格」であるため、提示された査定額が売却価格になるとは限らないことも頭に入れておきましょう。

なお不動産一括査定を利用する場合は、サポート体制があり信頼性の高いサービスを選ぶことがおすすめです。口コミや実績などを確認したうえで利用することで、トラブルを回避できるようにしましょう。