実家を売却する際の手順|親の生前と相続の後どっちがいい?

実家を売却する際の手順|親の生前と相続の後どっちがいい?
目次

「親が老人ホームに入ったため、将来的な費用を押さえるためにも実家の売却をしたい」

「空き家を相続したので売却したい」

「地方の親がこちらに引っ越してくることになったので実家じまいをしたい」

様々な理由により実家の売却を考える方が近年増えています。しかし「実家の売却手順はなんだろう」と気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では実家の売却を3つにケース分けした上で、それぞれの場合の売却手順について紹介します。また実家の売却は親の生前するか、相続の後にするべきかについても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

実家の売却手順をパターン別に紹介

実家の売却手順は親の状況により異なります。ここでは「よくある実家の売却が発生するケース」を大きく以下3つに分けて手順を詳しく説明します。

  • 親の生前に、代理人として実家を売却する場合
  • 親の生前に、認知症の親が所有する実家を売却する場合
  • 親の死後、相続した実家を売却する場合

なお基本的な実家売却の流れは不動産売却と大差なく、以下の通りです。

  1. 不動産会社への相談
  2. 媒介契約
  3. 購入希望者の条件確認・交渉
  4. 売買契約
  5. 決済・引渡し

関連記事:不動産売却の流れとは?必要な書類や費用・税金、注意点も解説

ただ実家売却では追加で発生する手順や注意すべきポイントがあるため、それらを中心に解説します。

親の生前に、代理人として実家を売却する場合

「地方の親がこちらに引っ越してくることになったので実家じまいをしたい」、「親が老人ホームに入ったため、将来的な費用を押さえるためにも実家の売却をしたい」といった、親の生前かつ判断能力がはっきりしている場合には、子どもが代理人として実家を売却することになります。

このケースでの実家売却の手順は以下の通りとなります。

  1. 親と実家売却について話し合う
  2. (親)委任状の作成
  3. (代理人)不動産会社への相談
  4. (代理人)媒介契約
  5. (代理人)購入希望者の条件確認・交渉
  6. (代理人)売買契約
  7. (親)司法書士による親の本人確認・意思確認
  8. (代理人)決済・引渡し

基本的には子どもが親の代理人として売却を進めることができます。

このケースで重要なポイントは1の「話し合い」と、代理人が代替できない7の「司法書士による本人確認・意思確認」です。

第一に売却前に親・親族と実家の売却についてしっかりと話し合っておくことが重要になります。親からすると「夢のマイホーム」であり「帰る場所」である実家、手放すには前向きな決心が必要です。そのためにも、まずは親の気持ちや今までとこれからの人生に寄り添う姿勢を忘れずに実家の売却を提案しましょう。

また7の「司法書士による本人確認・意思確認」では本人(ここでは親)が売買行為を行うことが可能なのか、について司法書士が本人と対面にて判断します。法律上、判断能力がない者の売買は無効とされてしまい買主に損害が出るため、司法書士は慎重に売主の判断能力を慎重に判断します。

時には医者の診断書の内容に従うこともあるので、親の代理人として実家の売買を行う場合には事前に、司法書士や弁護士に代理人として売買をサポートすることが可能などうかを相談しておきましょう。

なお代金を代理受領する場合、一時的に自分の口座に入金することがあってもすぐに親の口座に入金しないと、贈与の疑いをかけられてしまう点にも留意が必要です。

親の生前に、認知症の親が所有する実家を売却する場合

「親が老人ホームに入ったため、将来的な費用を押さえるためにも実家の売却をしたい」といった場合の中でも、特に親が認知症で判断能力に不安があるケースです。

このときに必要な実家売却の手順は以下の通りです。

  1. 成年後見制度を利用するかの検討
  2. 家庭裁判所から後見人の選定を受ける
  3. (後見人のみ)不動産会社への相談
  4. (後見人のみ)媒介契約
  5. (後見人のみ)購入希望者の条件確認・交渉
  6. (後見人のみ)売買契約
  7. (後見人のみ)居住用不動産処分許可の申立て
  8. (後見人のみ)決済・引渡し

判断能力がない、と判断される場合には成年後見制度の利用が必要となります。ただこの成年後見制度は一度利用すると生涯にわたって様々な売買に影響が出る部分なので、自己判断とせずに司法書士や弁護士に相談しましょう。

また後見人の選任方法には以下の2種類があります。

  • 任意後見制度
  • 法定後見制度

任意後見制度は事前に親が自ら後見人を選ぶもので、公正証書の作成が必要ではあるものの子どもを後見人に選任できるメリットがあります。

対して法定後見制度は親が判断能力を喪失してから任命されるもので、家庭裁判所によって選任されます。法定後見制度では必ずしも子どもが選ばれるわけではないので、事前に選任しておくことがおすすめです。

後見人が実家の売却をする場合、親の代理人として子どもが実家の売却をする場合と違い、後見人がすべてのフローを代理できる点も覚えておきましょう。

なお「居住用不動産の処分についての許可」は、居住用の建物でない場合には不要です。

親の死後、相続した実家を売却する場合

親から相続した実家を売却する場合の手順は以下の通りです。

  1. 遺言書と相続人の確認
  2. 相続財産の確認
  3. 遺産分割協議
  4. 不動産の名義変更
  5. 相続税の申告・納付
  6. 不動産の査定
  7. 売却方法の決定
  8. 売却活動と売買契約の締結
  9. 引渡し・確定申告

詳細は以下の記事をご覧ください。

関連記事:相続した不動産を売却する方法や流れ|税金の特例が利用できる早めの売却がおすすめ

相続の登記を行った後は一般的な不動産売却と同様となります。

注意事項としては、遺言書を作成する際は遺留分を侵さないようにする点です。遺留分とは法的に認められた、法定相続人に最低限保障されている遺産分配の割合です。

遺留分は基本的に「法定相続分の半分」であり、例えば法定相続分が遺産総額の1/4の場合は遺産総額の1/8が遺留分となります。

遺言は法定相続分よりも優先されるものの、遺留分は遺言でも侵害できないものなので、余計な争いを生まないためにも遺留分を侵す内容の遺言を遺さないようにしましょう。

実家売却は相続の前がいい?後がいい?

ここまで、それぞれのケースでの手順や注意点について解説しました。

ただ「老人ホームにいる親の実家は今売却するか、それとも相続してから売却するか、どちらがよりお金を残せるのだろう」といったお悩みのある方へ、どちらが有利になりやすいかについて解説します。

相続人が多い場合は相続後だと譲渡所得税が有利

相続人が多い場合は、相続後の方が税制上有利になります。

というのも、相続した不動産を売却する際に利用可能な特別控除「相続空き家の3,000万円特別控除の特例」は、相続する人数分それぞれが3,000万円の減税措置を受けられるためです。

関連記事:相続した不動産を売却する方法や流れ|税金の特例が利用できる早めの売却がおすすめ

例えば譲渡所得金額が4,800万円だった場合(実家の売却により4,800万円の利益が出た際)に、相続前に売却してしまうと「居住用財産の3000万円特別控除」しか受けられず、1,800万円に税金がかかってしまうのです。

参考:No.3302 マイホームを売ったときの特例

しかし二人で相続した場合、一人当たりの譲渡所得金額は2,400万円のためそれぞれに「相続空き家の3,000万円特別控除の特例」が適用され、税金はかかりません。

条件によっては相続前が有利

しかし条件によっては相続前の売却が有利になります。

相続前の売却が有利になる条件の例としては以下の通りです。

  • 「相続空き家の3,000万円特別控除の特例」が適用されない
  • 新耐震基準にリフォームor解体の費用が許容できない
  • 売買金額合計が1億円を超える

相続空き家の3,000万円特別控除の特例は条件がそれなりに厳しく、以下を満たす必要があります。

【不動産が次の要件を満たしている】

  1. 昭和56年5月31日以前に建築された
  2. 区分所有建物登記がされている建物でない
  3. 相続の開始の直前において被相続人以外に居住をしていた人がいなかった

【譲渡が次の要件を満たしている】

  1. 被相続人の居住用家屋もしくは、被相続人の家屋とともに居住用家屋の敷地等を売る
  2. 事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていたことがない
  3. 一定の耐震基準を満たす

そのうえで以下を満たすこと

  • 相続や遺贈により財産を取得した者である
  • 平成28年4月1日から令和9年12月31日までに譲渡している
  • 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡している
  • 売却代金が1億円以下である

詳しい要件については、国税庁のホームページでご確認ください。

※参考:国税庁|No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例

つまり「旧耐震基準を新耐震基準にリフォームもしくは解体して敷地のみを売る」、という条件のものとその売買で動くお金が1億円以下を前提とするのです。

なのであまり高額な不動産の売却や、逆にリフォームや解体の費用が譲渡収入金額の中で大きな割合を占める場合には相続後の売却は向かない、ということになります。

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実家を売却するときは、通常の不動産売却よりも手続きが複雑化・長期化しやすい傾向にあります。必要な手続きを理解したうえで、不動産のプロに相談しながら準備を進めていきましょう。

また「実家を親の生前に売却するか、相続後に売却するか」については実家の状態や市場価格、相続人の状況など、総合的な判断が必要です。門家と相談しながら、あなたのケースでの最適な判断を下すことが重要となります。

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