実家を売却する際は事前の片付けが必須｜自分で処分する場合の流れも解説
実家を売却する際、家財道具の片付けは欠かせません。しかし、長年住んだ実家の片付けは物理的にも精神的にも大変な作業です。片付けを自分で行う場合、何から始めればよいのか、どのように進めればよいのか、悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、実家売却時における片付けの必要性や、自分で片付けを行う際の流れ、注意点などを詳しく解説します。また片付けが不要になる売却方法も紹介しますので、実家売却を検討している方はぜひ参考にしてください。
実家を売る際に片付けが必要な理由
はじめに、実家を売却する際に片付けが必要な理由について解説します。
物件本来の魅力が伝わらない
実家を売る際に片付けが必要な理由として、物件本来の魅力が伝わらないことが挙げられます。
買主候補の方が内覧に訪れた際、部屋が雑然としていたり余計なものが散乱したりしていると、部屋の広さや間取りの良さ・日当たりの良さなどが十分に伝わりません。また買主候補の方は物件を購入した後の生活をイメージしながら内覧を行いますが、売主の私物が多く残っていると自分の生活をイメージしにくくなってしまいます。
そのため、できる限り物件内を片付け、すっきりとした状態にしておくことが物件本来の魅力を最大限に引き出すために重要なのです。
査定額から不用品の処分費用が引かれてしまう
不用品を残したまま実家を売却すると、査定額から不用品の処分費用が引かれてしまう可能性があります。
不動産会社の査定では、物件の価値だけでなく、売却後に必要となる費用も考慮されます。もし物件内に大量の不用品が残っていれば、それらを処分するための費用が必要になります。その処分費用は売主側の負担となるため、査定額から差し引かれることになるのです。
つまり売主が片付けを行わなかったために、本来得られるはずだった売却益が減ってしまうということです。物件をできる限り高く売るためにも、事前の片付けが不可欠だといえるでしょう。
ただし不動産買取を選択した場合、残置物を処分せずに売却が可能です。「新潟・長岡・上越不動産買取応援隊」は家の中は現状のままで買取可能。相談や査定だけでなく、仲介手数料まで無料です。お気軽にお問い合わせください。
実家売却時の片付けで検討できる3つの選択肢
ここからは、実家売却時の片付けで検討できる3つの選択肢を紹介します。
- 自分や親族で片付ける
- 不用品回収業者に依頼する
- 遺品整理業者に依頼する
自分や親族で片付ける
第一に検討したいのが自分や親族で片付ける方法です。この方法のメリットは、費用を抑えられること。また思い出の品を仕分ける際に、家族で話し合いながら進められるのも良い点です。
ただし片付けに多くの時間と労力が必要になります。家財道具が多い場合や、遠方に住んでいて頻繁に実家に通えない場合は、自分たちだけで片付けるのは大変かもしれません。作業を進めるうえで、ある程度の体力も必要になってきます。
以上のことから、下記に該当する方は自分や親族での片付けを検討すると良いでしょう。
- 実家に通える距離に住んでいる
- 片付けに協力してくれる親族がいる
- 処分する物の判断基準がある程度明確
- 片付けに必要な時間と体力がある
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者に依頼するのも一つの選択肢です。家具や家電、その他の不用品を幅広く引き取ってもらえるため、少ない手間で片付けを進められるでしょう。また片付けを自分たちである程度進めてから、残った不用品のみを処分してもらう方法もあります。
ただし業者によって引き取り可能なものが異なるため、事前の確認が必要です。見積もりを複数の業者から取り、料金や引き取り条件を比較検討することをおすすめします。
不用品回収業者は、下記に該当する方に向いています。
- 片付ける時間がない、体力的に難しい
- 大型家具や家電など重たい物が多い
- ほとんどが不用品で処分が目的
遺品整理業者に依頼する
故人のお住まいの片付けが必要な場合は、遺品整理業者に依頼するのも一つの方法です。遺品整理業者は故人の所持品を丁寧に仕分け、必要に応じて買取や供養なども行います。また部屋の清掃やゴミの処分なども依頼できるため、トータルでサポートしてもらえるのが魅力です。
ただし遺品整理サービスは一般的な不用品回収と比べると料金が高くなる傾向にあります。依頼内容や物件の状況によって料金は異なるため、数社から見積もりを取るなどして、依頼先を慎重に選ぶことが大切です。
- 遠方に住んでいて頻繁に通えない
- 故人の思い出の品を丁寧に扱ってほしい
- 貴重品や重要書類の仕分けを任せたい
- 遺品の供養もお願いしたい
- 相続手続きなど関連業務のサポートも必要
実家売却時の片付けを自分でするときの流れ
ここからは、実家売却の片付けを自分や親族と進めるときの流れを5ステップで解説します。
- 計画を立てる
- ルールを決める
- 不用品の処分方法を確認する
- 分担を決める
- 片付け・掃除を行う
1. 計画を立てる
実家売却に向けて片付けを自分で行う際は、まず計画を立てることが大切です。片付けを始める前に売却までのスケジュールを確認し、そのうえでいつまでに片付けを終わらせる必要があるのかを逆算して計画を立てましょう。
計画を立てる際は、実家の広さや物量に応じて作業に必要な日数を見積もることが重要です。片付けは一日で終わるものではありません。とくに実家は長年の思い出の品が多く、仕分けに時間がかかるものです。無理のない計画を立て、余裕を持って作業に取り組めるようにしましょう。家族とよく相談し、協力して進められる体制を整えておくことをおすすめします。
2. ルールを決める
片付けを進める上で、ルールを決めておくことが大切です。特に実家の片付けは、家族の思い出の品を扱うことになるため、一人ひとりの価値観が異なります。そのため、何を残して何を処分するのかのルールを事前に決めておく必要があります。たとえば「最近5年以内に使ったものは残す」「壊れているものは処分する」など、具体的な基準を設けると良いでしょう。
また思い出の品の扱いについても、家族で話し合っておくことが大切です。処分に迷うものは、写真に撮って思い出として残すのも一つの方法です。ルールを決めておくことで、作業がスムーズに進むだけでなく、家族間のトラブルを防ぐことにもつながります。
3. 不用品の処分方法を確認する
続いて、不用品の処分方法を事前に確認しておきます。自治体によってゴミの分別ルールが異なるため、自分が住んでいる地域のルールを改めて確認しましょう。粗大ゴミに関しては自治体の収集サービスを利用できる場合があります。申込方法や料金、収集日などを事前にチェックしておくと良いでしょう。
またリサイクルショップへの買取や、フリマアプリの利用などの処分方法も調べておくことをおすすめします。できるだけ多くの選択肢を確認し、不用品の種類に合わせて適切な処分方法を選びましょう。
4. 分担を決める
家族で片付けを行う場合は、作業の分担を決めておくことが大切です。各自の得意分野や作業量のバランスを考慮しながら、役割分担を決めます。たとえば、重たいものを運ぶのが得意な人は搬出担当、細かい整理が得意な人は仕分け担当など、適材適所で分担を決めると良いでしょう。
5. 片付け・掃除を行う
いよいよ片付けと掃除を行います。まずは不用品を仕分けることから始めましょう。ルールに沿って、残すもの、処分するもの、判断に迷うものに分類します。その際、作業スペースを確保することが大切です。部屋の中央にスペースを作り、そこに仕分けしたものを置いていくと良いでしょう。
仕分けが終わったら、処分するものから片付けを進めていきます。ゴミは種類ごとに分別し、粗大ゴミは自治体の収集サービスを利用するなど、適切な方法で処分しましょう。片付けが一通り終わったら、部屋の掃除を行います。床や棚、窓などを丁寧に掃除し、部屋を気持ちの良い状態にしておきましょう。
実家売却時の片付けで知っておきたいポイント
最後に、実家売却時の片付けで知っておきたいポイントをまとめます。
- 実家の片付けは早いうちに取りかかるべき
- 実家を処分する際はトラブルに注意
- 不動産買取なら実家売却時の片付けが不要な場合も
実家の片付けは早いうちに取りかかるべき
実家の片付けは、売却の意思が固まったら早めに取りかかることをおすすめします。片付けは想像以上に時間がかかるものです。とくに実家は長年住んだ家であるため思い出の品が多く、仕分けに時間を要します。
また不用品の処分にも時間がかかります。粗大ゴミの収集申込みには期限があったり、リサイクルショップへの持ち込みにも手間がかかったりと、処分にはさまざまな手続きが必要です。そのため、売却までのスケジュールを考えたうえで十分な時間を確保し、片付けに取りかかることが大切です。
早めに片付けに取りかけることで、思い出の品を整理する時間的な余裕も生まれます。焦って片付けを進めると、大切なものを処分してしまう可能性も。時間に余裕を持って、一つひとつ丁寧に仕分けを行うことが実家の片付けにおけるポイントといえます。
実家を処分する際はトラブルに注意
実家を処分する際は、トラブルに巻き込まれないよう注意が必要です。とくに実家の売却に関しては、親族間でトラブルになるケースが少なくありません。実家の売却価格や売却後の資産の分配方法などを巡って、意見が対立することがあるのです。トラブルを防ぐためには、実家の売却方針や売却後の資産の分配方法などを明確に決めておく必要があります。
また片付けに関しても、親族間で協力して進めることが大切です。一人に片付けの負担が偏ると、トラブルの原因になりかねません。役割分担を決めて、協力して片付けを進めることが求められます。
不動産買取なら実家売却時の片付けが不要な場合も
実家の売却方法によっては、片付けが不要になる場合もあります。それが不動産買取です。この方法であれば、物件内の家財道具を片付ける必要がありません。不動産会社が物件を現状のまま買い取ってくれるため、売主側は片付けの手間を省くことができるのです。
さらに不動産買取なら、実家の売却を短期間で完了させることも可能です。必要な書類を準備しておけば、売買契約を結ぶまでに最短1週間程度で済むケースもあります。ただし不動産買取は、不動産仲介よりも買取価格が低くなるデメリットも。メリット・デメリットをよく検討し、最適な方法を選択しましょう。
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