【年数別】空き家の買取相場|調べ方やメリット・デメリットを紹介
相続やライフスタイルの変化などにより保有している空き家を持て余している場合は、不動産会社に買取を依頼することがおすすめです。不動産買取であれば、空き家や古くなった住宅でも1か月以内に現金化することが可能です。
空き家の買取を検討するときに気になるのが、買取相場でしょう。この記事では、空き家の買取相場について詳しく説明します。
年数別の買取相場や高く買い取ってもらうためのコツを紹介するので、ぜひ売却時のヒントにしてみてください。
空き家の買取相場はどれくらい?
空き家の買取相場は、不動産市場価格の50~70%が目安になります。
市場価格は、実際の市場で不動産が売買されている価格のことです。具体的には、不動産会社の仲介を通じて不動産を売却するときの契約金額を指します。
ただし、空き家の築年数やその時々の状況により、買取価格は大きく変動します。まずは、空き家の買取相場に関する基本的な知識を身につけましょう。
【年数別】空き家の買取相場
空き家の買取相場は、空き家の築年数に影響されます。住宅は築年数が長くなるにつれ劣化が進み、価値が低下してしまうためです。
国税庁は、木造戸建て住宅の耐用年数は22年、鉄筋コンクリート造の住宅は47年であると定めています。つまり、築年数がこの年数を超えている空き家の場合、建物としての価値はゼロになってしまうのです。
また国土交通省の資料によると、木造戸建て住宅は緩やかに査定価格が減少し、15年前後で価値が20%程度まで低下することがわかっています。一方で、マンションは一戸建てよりも価値の減少が緩やかで、築15年時点では70%前後、築30年時点では40%前後になるといわれています。
築年数が長くても問題なく住める住宅はたくさんありますが、買取の査定価格に反映されないことがほとんどです。
あくまで目安になりますが、戸建て住宅の市場価値は築5年で50%、10年で60%、15年で20~40%、20年で10%程度まで低下してしまうことを押さえておきましょう。空き家買取の場合、この市場価値からさらに査定額が低下してしまう点に注意が必要です。
※出典:国税庁|主な減価償却資産の耐用年数表
国土交通省|中古住宅流通、リフォーム市場の現状
空き家の買取相場で押さえておきたい費用
そもそも、なぜ空き家買取は仲介よりも相場が低くなってしまうのでしょうか。
その理由として、買取では次のような費用が発生することが挙げられます。
空き家のリフォーム費用
買取業者の利益
買取や転売にかかる諸経費
買取業者は、上記のような費用・利益を見込んで空き家を仕入れる必要があるため、市場価格よりも低い査定額を出すことになるのです。
物件によって必要なリフォーム工事の内容や転売のしやすさは異なるため、買取相場は空き家の状態によって変わってきます。そのため、不動産市場価格の50~70%と相場価格に大きな幅が生まれてしまうのです。
空き家の買取相場に影響する要素
築年数や買取業者が負担する経費の他にも、以下のように空き家の買取相場に影響する要素はあります。
空き家の劣化状態
アクセスのよさ
周辺環境・利便性
状態がよい物件や駅や市街地に近い物件、利便性が高い立地の物件は、すぐに転売できる可能性があるため査定額が高くなる傾向にあります。
反対に、状態が悪かったり利便性が低かったりする物件は、査定額が相場よりも低くなることが少なくありません。
空き家の買取相場を調べる方法
空き家の買取相場を具体的に知りたい場合は、次のような方法で物件価格を調べる必要があります。
土地総合情報システム
REINS(レインズ)
不動産ポータルサイト
ただし、上記の方法で調べられる物件価格はあくまで目安であり、実際の査定額とかけ離れている場合もあります。正確な金額を知りたいときは、買取査定を依頼することがおすすめです。
なお査定の決まり方や方法の詳細については以下の記事で解説しているので、査定を依頼する前に押さえておきましょう。
関連記事:不動産査定とは?査定額の算出方法や事前準備、流れ、注意点を解説
関連記事:土地買取の相場金額はどれくらい?査定額の決まり方や調べ方を紹介
以下では、各調べ方の詳細を説明します。
土地総合情報システムで調べる
土地総合情報システムは、国土交通省が運営している、実際の不動産売買価格を確認できるサイトです。
取引時期や物件の種類、地域を指定して売買価格を調べられる点がメリットですが、アンケート回答をもとに掲載されるため情報量は少なめです。地域によっては、参考になる情報が得られない可能性もあります。
REINS(レインズ)で調べる
REINSは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営するコンピューターネットワークシステムです。本来は会員登録した不動産会社だけが利用できるシステムですが、個人向けのREINS Market Informationを利用すれば、誰でも不動産取引情報を閲覧できます。
掲載物件数は少なくありませんが、情報がない地域や検索結果が十分でないために物件情報を確認できない地域もあります。
不動産ポータルサイトで調べる
SUUMOやat homeといった不動産の情報が掲載されているポータルサイトでも、物件の市場価格目安を調べられます。地域や土地面積、間取りなどの詳細を絞り込める点がメリットですが、ポータルサイトに掲載されている金額は契約金額とは異なるため、情報の正確さという面では劣ります。
ただし、表示される物件数は多いため、他の方法で市場価格を調べられなかったときは活用してみるとよいでしょう。
空き家買取のメリット・デメリット
空き家を買い取ってもらうことには、メリットとデメリットの両方が存在しています。空き家の処分方法を検討するときは、双方をよく理解したうえで判断することが大切です。
ここでは、空き家買取のメリット・デメリットを具体的にみていきましょう。
空き家買取のメリット
空き家買取のメリットは、次の4つです。
仲介手数料がかからない
すぐに現金化できる
面倒な準備が不要
買取後の責任が生じない
詳細をみていきましょう。
仲介手数料がかからない
買取の場合、仲介の際に必要となる手数料が発生しません。そのため、物件売却にかかる費用を節約できます。
仲介手数料は、不動産会社が買主を探したり手続きを代行したりする報酬として発生する費用です。売却価格の3~5%程度の金額が目安で、取引価格に比例して高額になっていきます。
仲介手数料については、こちらの記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
関連記事:不動産売却の手数料はいくら?内訳一覧と相場をプロが教えます
すぐに現金化できる
仲介に比べるとすぐに現金化しやすい点も、メリットでしょう。買取であれば、1か月以内で空き家を処分することも可能です。
仲介の場合、不動産会社との契約から買主探し、決済までに平均半年ほどの期間がかかります。そのため、すぐに空き家を処分したい場合や現金を手にしたい場合は向いていません。
一方で、買取は不動産会社との直接契約になるため、簡単でスピーディーに手続きを行えます。理由があってすぐに空き家を現金化したい場合は、買取の方がおすすめです。
面倒な対応が不要
買取の場合、仲介のときに必要となる次のような対応が不要です。
内覧客への対応
家具の処分
リフォーム
解体
買取業者によって異なりますが、多くの場合、空き家はそのままの状態で買い取ってもらえます。そのため、売主が家具の処分やリフォームなどを行う必要がないのです。
また、準備せずにすぐ物件を手放せるため、近隣住民に売却した事実を知られない点もメリットでしょう。
責任やリスクが生じない
仲介の場合、売主は「契約不適合責任」を負う必要があります。これにより、物件引き渡し後に売買契約に適合していないと判明した場合、売主は損害賠償請求や契約解除に応じなければいけなくなるのです。
また、仲介の場合は契約破棄のリスクもあります。空き家を現金化できると決まってから契約を破棄されたら、不利益を被ってしまう方は多いでしょう。
契約の内容によりますが、ほとんどの場合、買取ではこのような責任やリスクが生じません。安心して空き家を処分できます。
空き家買取のデメリット
空き家買取には多くのメリットがありますが、反対に次のようなデメリットがあることも理解しておかなければいけません。
仲介よりも売却価格が安くなる
必ず買い取ってもらえるとは限らない
どのようなことなのか、詳細をみていきましょう。
仲介よりも売却価格が安くなる
説明してきたとおり、買取は仲介よりも売却価格が安くなります。「仲介でも売れる見込みがある」「売却を急いでいない」という場合は、買取よりも仲介の方が適しているかもしれません。
面倒な準備をしなくてもすぐ現金化できる点が、買取のメリットです。買取の売却価格の低さを、手間や時間を節約するための経費だと考えるのもひとつの手です。
必ず買い取ってもらえるとは限らない
空き家であっても不動産会社に買い取ってもらうことは可能ですが、どのような物件でも必ず買い取ってもらえるわけではない点を理解しておきましょう。資産価値が著しく低い物件や転売できる見込みがない物件の場合、業者によっては買取を断られてしまう可能性があります。
なかには、できるだけ早く空き家を手放したい所有者に対して、「資産価値が低いから」と安価な査定額を提示する業者もいます。このような業者に騙されてしまわないよう、査定額の根拠はしっかりと確認しておきましょう。
空き家を高く買い取ってもらうコツ
空き家を売却するときは、以下のコツを意識すると高く買い取ってもらえる可能性が高まります。
空き家買取に強い業者を選ぶ
可能な範囲で手入れしておく
買取価格の交渉を行う
節税できる特例を活用する
少しでも手元に多くのお金を残せるよう、各コツの詳細を押さえておきましょう。
空き家買取に強い業者を選ぶ
空き家を高く買い取ってもらいたいなら、空き家の買取に強い業者に依頼することが何よりも重要です。買取実績が多い業者は空き家を売却するノウハウを持っており、必要以上に仕入れ価格を下げる必要がないためです。
信頼できる業者を選ぶためにも、複数の業者に相談して相見積もりを取りましょう。ホームページなどで買取実績を確認するだけではなく、口コミや営業担当者の対応品質など、さまざまなポイントを比較することが大切です。
可能な範囲で手入れしておく
買取を依頼する際、空き家を手入れしておくと査定額に影響する可能性があります。不用品の処分や劣化部分の修繕、清掃、雑草の手入れなど可能な範囲で対応しておくとよいでしょう。
ただし、手入れをしたからといって必ずしも査定額が上がるわけではありません。場合によっては損をしてしまうこともあるため、あくまでひとつの可能性として覚えておきましょう。
買取価格の交渉を行う
価格交渉を行ってみるのも、ひとつの手です。親身に話を聞いてくれる業者であれば、多少希望を聞いてくれる可能性があります。
ただし、一般の人と契約する仲介とは異なり、買取では利益を目的とした業者との交渉になります。より合理的な判断が求められるため、価格交渉に応じてくれないケースは少なくありません。
交渉の際は、必ず査定額が上がるわけではないことを理解しておきましょう。
節税できる特例を活用する
買取価格をアップさせる方法ではありませんが、できるだけお手元に多くのお金を残したい場合は、節税に役立つ特例の利用がおすすめです。
空き家を買取に出すときは、次のような特例が適用される可能性があります。
利用できる特例 | 内容 | 条件の一例 |
相続空き家の特別控除※1 | 相続や遺贈で取得した故人の住居用家屋・敷地を売却したとき、譲渡所得の金額から最高3,000万円まで控除できる制度 |
|
マイホーム売却時の軽減税率※2 | 一定の条件に当てはまる場合、マイホームを売却したときの長期譲渡所得にかかる税率を軽減できる制度 |
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取得費の特例※3 | 相続や遺贈で取得した財産を譲渡したとき、相続税の一定金額を譲渡資産の取得費に加算できる制度 |
|
※1 出典:国税庁|No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例
※2 出典:国税庁|No.3305 マイホームを売ったときの軽減税率の特例
※3 出典:国税庁|No.3267 相続財産を譲渡した場合の取得費の特例
各特例には細かな条件が設けられているため、適用を希望する方は国税庁のホームページで詳細を確認しておきましょう。
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空き家の買取相場は、市場価格の50~70%程度です。買取の場合、不動産会社が空き家を転売するときに負担する経費や確保したい利益が考慮されるため、仲介に比べると金額が安くなる点に注意しましょう。
空き家は築年数が長くなるほど価値が下がり、固定資産税や手入れの手間も発生します。持て余している空き家がある場合は、早めに買い取ってもらった方がお得です。
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