空き家買取とは?メリットや流れ、税金、業者の選び方を解説

空き家買取とは?メリットや流れ、税金、業者の選び方を解説
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空き家の処分に頭を悩ませていませんか?空き家買取は不動産会社に直接空き家を売却するサービスで、スピーディーな現金化と手間の削減が最大の魅力です。査定から売却完了まで短期間で進み、リフォームや解体の必要もありません。

本記事では、空き家買取のメリット・デメリットや具体的な流れ、売却にかかる税金、信頼できる業者の選び方まで詳しく解説します。空き家の適切な処分方法を見つけるための一助となれば幸いです。

空き家を売却する際の選択肢

空き家を売却する際には、さまざまな選択肢を選ぶことができます。物件の状態や立地、売却までの期間や手間、希望の売却価格などを総合的に考慮し、最適な方法を選びましょう。

そのままの状態で売却or取り壊してから売却

空き家を売却する際、そのままの状態で売却するか、取り壊して更地にした後売却するかを選ぶことができます。それぞれのメリット・デメリットは下記の通りです。

  • 空き家をそのままの状態で売却する場合:
    • メリット:解体費用がかからない、固定資産税が軽減される、買主が住宅ローンを利用できる、契約不適合責任を免れやすい
    • デメリット:買い手がつきにくい、建物の欠陥でトラブルになる可能性がある
  • 空き家を取り壊してから売却する場合:
    • メリット:買主がつきやすい、将来的なトラブルを回避できる、地盤調査がしやすい
    • デメリット:解体費用がかかる、固定資産税の減税が受けられなくなる

空き家の状態次第ですが、そのままの状態で売却するメリットは費用面、更地にするメリットは買主の需要面にあるといえます。売主の優先事項に合わせて、より有利な売却方法を選択しましょう。

仲介or買取or空き家バンク

空き家売却では、売却方法にも複数の選択肢があります。「不動産会社への仲介依頼」「買取業者への売却」「自治体が運営する空き家バンクへの登録」の3つを比較しましょう。

  • 仲介売却:不動産会社が売主と買主の仲介役となり、物件の売買をサポートする方法。高値での売却が期待できるが、買主が見つかるまで時間がかかる可能性がある
  • 買取:不動産会社自身が買主となり、売主から直接物件を購入する方法。スピーディーな現金化と手間の削減が最大のメリットだが、買取価格が相場より低くなるデメリットもある
  • 空き家バンク:自治体が運営する空き家の売買マッチングサービス。仲介手数料がかからないメリットがあるが、売却活動は基本的に所有者自身で行う必要があり、買主が見つかる保証はない

それぞれにメリット・デメリットがあるため、たとえば高値で売却したい人は「仲介」、早期の現金化を希望する人は「買取」、仲介手数料を払いたくない人は「空き家バンク」というように、優先事項に合わせて最適な売却方法を選びましょう。

空き家買取を依頼するメリット

空き家の売却を検討されている方にとって、買取はおすすめの選択肢です。ここでは、空き家買取を依頼することで得られるおもなメリットを4つ紹介します。

短期間で売却が完了し、すぐに現金化できる

空き家買取の最大のメリットは、売却までの期間が短いことです。不動産会社が直接買い取るため、買主を探す必要がありません。そのため査定から売却完了まで最短で1週間程度と、かなりスピーディーに現金化できます。

仲介売却の場合、買主が見つかるまでに数ヶ月から半年以上かかることもあります。しかし買取なら確実に売却できる見通しが立つため、資金計画が立てやすいというメリットもあります。

リフォームや解体をせずに現状のまま売却できる

空き家の買取では、リフォームや解体をせずに現状のまま売却できます。買取業者は物件に手を加えて再販する前提で購入するため、古くて傷んだ空き家でも買い取ってくれる可能性が高いのです。

売主側としてはリフォームや解体にかかる費用と手間を省けるので、大きな負担なく不動産を処分できます。家財道具などの不用品を残したまま売却できる業者もあるので、そうした点でも売主の手間を最小限に抑えられます。

仲介手数料がかからない

仲介売却では売却価格の3%程度+6万円〜の仲介手数料がかかりますが、買取の場合は不要です。

買取業者が直接購入するため、仲介業者を挟む必要がないからです。仲介手数料は高額になりがちなので、買取ならその分だけ売主の手取りを増やすことができます。

近所など周囲に売却を知られるリスクが少ない

仲介売却では内覧や売却活動が必要なため、近所の人に売却を知られてしまうリスクがあります。しかし買取ならそうした心配がありません。

買取業者に査定してもらう際に一時的に出入りすることはあっても、その後は売主側で何かする必要がないためです。人に知られずに水面下で売却を進めたいという方には、買取がおすすめといえるでしょう。

空き家買取を依頼するデメリット

空き家買取はスピーディーな売却や手間の削減などのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、空き家買取を依頼する際に注意すべき2つのデメリットについて解説いたします。

買取価格が相場より低くなる

空き家買取の最大のデメリットは、買取価格が仲介売却の相場よりも低くなる傾向にあることです。一般的に、買取価格は仲介の6~8割程度といわれています。

この価格差は、買取業者が物件を再販売するまでのリスクや、リフォーム費用などを考慮しているためです。買取業者は購入した物件を適切にリフォームし、市場で販売することで利益を得ます。そのため、リフォーム費用や販売までの期間のリスクを踏まえ、市場価格よりも低い価格で買い取るのです。

買取価格をできるだけ高くするためには、複数の買取業者から査定を取り、比較検討することが重要です。また物件の良い点をアピールし、買取業者との交渉を行うことも有効な方法といえるでしょう。

関連記事:【年数別】空き家の買取相場|調べ方やメリット・デメリットを紹介

買取対象にならない物件もある

空き家買取のもう一つのデメリットは、物件の状態によっては買取対象にならない可能性があることです。

買取業者は物件を購入した後、リフォームを行って再販売することを前提としています。そのため、あまりにも老朽化が進みリフォームが困難な物件や、立地が悪く売却が見込めない物件などは、買取を断られるケースがあります。

ただし買取の可否は業者によって異なるため、一度買取業者に査定を依頼してみることをおすすめします。

空き家買取の流れ

空き家買取の一般的な流れは以下の通りです。

  1. 不動産会社へ売却相談・査定依頼
  2. 不動産会社の条件確認
  3. 不動産会社との売買契約の締結
  4. 決済・引渡し

なお買取以外の売却の流れも知っておきたいという方は、下記の記事も合わせてご覧ください。

関連記事:空き家売却の流れ6ステップ|売却方法や費用・税金、注意点も解説

ステップ①不動産会社へ売却相談・査定依頼

まず、空き家の買取査定を不動産会社や買取業者に依頼します。その際、登記済権利証や固定資産税納付通知書などの必要書類を準備しておきます。

査定は無料で行われることが一般的です。机上査定では、周辺の相場から査定金額を算出します。査定金額に納得できれば、実際に現地で空き家の情報を確認して査定金額を算出する現地査定に進みます。

ステップ②不動産会社の条件確認

査定結果に基づいて買取価格が提示されたら、その他の売却条件も含めてしっかりと確認します。具体的には、売却代金の支払い時期や方法、物件の明け渡し時期、契約時に必要な書類などを確認しましょう。

条件に納得できない場合は交渉するのも一つの手です。買取業者との信頼関係を築きながら、Win-Winの関係を目指すことが重要だといえます。

ステップ③不動産会社との売買契約の締結

査定価格を含む売却条件に納得できたら、売買契約を結びます。契約書や重要事項説明書の内容をよく確認し、疑問点があれば納得のいくまで質問しましょう。

契約の際、買取業者から手付金が支払われるのが一般的です。手付金の金額は売却価格の10~20%程度が相場です。

ステップ④決済・引渡し

売買契約締結後、物件の引き渡しと残代金の受領を行います。現金化までの期間は早ければ数日から2週間程度です。

引き渡しの際は、物件の鍵や設備の取扱説明書などを買取業者に渡します。また公共料金の精算や不動産の名義変更なども行われます。

空き家買取でかかる税金

空き家を買取業者に売却して利益が出た場合、その利益に対して譲渡所得税と住民税がかかります。ここでは、譲渡所得税と住民税について詳しく解説いたします。

譲渡所得税

譲渡所得税は、空き家を売却して得た利益(譲渡所得)に対してかかる税金です。譲渡所得は、売却価格から空き家の取得費(購入価格と購入時の諸費用)と売却費用を差し引いた金額となります。

譲渡所得税の税率は、空き家を所有していた期間によって異なります。

  • 5年超の長期所有の場合:所得税15%、復興特別所得税0.315%で合計15.315%
  • 5年以下の短期所有の場合:所得税30%、復興特別所得税0.63%で合計30.63%

なお相続した空き家の場合、所有期間は被相続人(亡くなった人)の所有期間も含まれます。そのため相続直後に売却しても、被相続人が5年以上所有していれば長期譲渡所得の税率が適用されます。

また譲渡所得税の計算で必要となる取得費が不明な場合は、売却価格の5%を概算取得費として計算に用いることができます。

住民税

住民税も、空き家の売却で生じた譲渡所得に対してかかる税金です。住民税の税率は以下の通りです。

  • 5年超の長期所有の場合:5%
  • 5年以下の短期所有の場合:9%

譲渡所得税と住民税を合わせると、長期所有の空き家売却では合計20.315%、短期所有の場合は合計39.63%の税金がかかることになります。

ただし、一定の要件を満たす相続した空き家の売却では、3000万円までの特別控除を受けられる制度があります(被相続人居住用財産の譲渡所得の3000万円特別控除)。この特例を使えば最大で約600万円の節税になります。

空き家売却の節税方法について、詳しくは下記の記事でも解説していますのでご覧ください。

関連記事:空き家売却の税金はどうなる?低減する方法や相続時の対応を紹介

失敗しない空き家買取業者の選び方

空き家の買取を依頼する際は、信頼できる買取業者を選ぶことが何より重要です。ここでは、失敗しない空き家買取業者の選び方について、3つのポイントを紹介します。

空き家買取の実績が豊富な業者を選ぶ

まず、空き家買取の実績が豊富な業者を選ぶことが大切です。空き家買取を数多く手がけてきた業者はさまざまなケースの空き家売却を経験しているため、スムーズに買取を進められます。

特に売却予定の空き家の地域で実績がある業者だと、より適切な査定と買取が期待できます。地域の相場に精通しているからこそ空き家の価値を的確に判断できるのです。

また老朽化が進んだ空き家や、ゴミ屋敷化した空き家など、他社で断られるような物件でも買い取れる業者もあります。そうした専門性の高い業者は、再生が難しいといわれる空き家でも適切に査定し買い取ってくれる可能性が高いでしょう。

複数の業者から査定を受け、買取価格を比較する

次に、複数の業者から査定を受け、買取価格を比較することが重要です。空き家の買取価格は業者によって異なるため、1社だけでなく複数の業者から査定を取り、提示された買取価格を比較検討することをおすすめします。

少しでも高く売却するためには、査定額が最も高い業者を選ぶことが重要です。ただし買取価格だけでなく、担当者の対応や提供サービスなども総合的に判断しましょう。

査定は無料で行われることが一般的ですので、まずは気軽に複数の業者に依頼してみてください。

買取業者の対応エリアを確認する

最後に、買取業者の対応エリアを事前に確認しておくことも大切です。買取業者によって対応エリアが限られている場合があるため、特に地方の空き家を売却する際は注意が必要です。

対応エリア外の物件は買取を断られる可能性が高いため、まずは自分の空き家の所在地を買い取ってくれる業者を探すことから始めましょう。

対応エリアは各業者のホームページなどで確認できることが多いですが、不明な点があれば問い合わせて確認するのがよいでしょう。対応エリア内であっても、立地によっては買取価格が変わることもあるため、担当者とよく相談することをおすすめします。

なお新潟・長岡・上越で不動産売却を検討されている方は、ぜひ「不動産買取応援隊」までご相談ください。新潟県内では買取専門で18年。これまでに2,000件(新潟県全域)の買い取り実績があります。まずは下記よりお気軽にお問い合わせください。

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空き家買取に関するよくある質問

最後に、空き家買取に関して多く寄せられる質問に回答します。

空き家買取とはどのようなサービスですか?

空き家買取とは、不動産会社や買取業者が直接空き家を購入するサービスです。一般的な仲介売却と違い、買い手を探す必要がないため、スピーディーに現金化できるのが特徴です。

どのような空き家でも買い取ってもらえますか?

老朽化が進んだ空き家やリフォームが難しい物件でも、まずは相談することをおすすめいたします。ただしあまりにも老朽化が著しく、再販が難しいと判断した場合は買取をお断りする場合もございます。

空き家の買取価格は、どのように決まりますか?

買取価格は物件の立地条件、築年数、設備の状態、リフォームの必要性などを総合的に判断して決定いたします。また解体費用なども考慮するため、一般的な売却価格より安くなる傾向にあります。

空き家の買取にはどのような書類が必要ですか?

必要書類は以下の通りです。

  • 権利書(登記済証、土地建物の登記簿謄本)
  • 身分証明書(運転免許証、健康保険証など)
  • 固定資産税の納税通知書
  • 間取り図、建物図面など

空き家を買い取ってもらった後、税金は発生しますか?

売却益が発生した場合、譲渡所得税と住民税が発生いたします。税額は物件の所有期間などによって異なりますので、詳しくは税理士にご相談されることをおすすめいたします。

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